T邸

住宅の設計を主にしている私ですが、竣工するとすっかり気が抜けてしまい、きちんとした写真を撮ることができませんでした。引っ越し後は、そのご家族のプライベート空間となり、撮影は容易ではありません。

ホームページを開設するにあたり、どちらかのお宅に訪問させて頂くことにしました。そして、完成して10年たった武田さんのお宅にお伺いしました。

住宅設計でご夫婦のどちらがイニシアティブをとるかということもよく話題になりますが、私の担当させていただく案件では、なぜか、二人が同等もしくは、ご主人というケースが多いです。だからどうということは、思っていませんが。

武田さんは、とても控えめながら情熱的な部分が少し見え隠れする優しい感じの人。武田さん宅では、イニシアティブはご主人でした。奥様もちゃんと打ち合わせに同席されるのですが、あなたがそうしたいのでしょう?と静かに聞いてくださっていました。

借家に住まわれていたところが、設計士さんが設計したと思える家でした。

浴室の壁が漆喰で、こんな風にしたいと見せて頂いたこと、自然素材が好きなことを教えてくださり、緑が生い茂ったアプローチなど、こだわりが感じられました。お伝えいただいたことは、ほぼ以上で、間取りも自由に決めさせてもらい、何度かこんな感じで大丈夫でしょうか?とお尋ねしてしまった記憶があります。

久しぶりの武田邸訪問により、様々なこだわりポイントが蘇っていました。

写真に収めることはできませんでしたが、ご本人にだけ、今度お話しさせていただきたいなあと思いました。

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